取得できる資格と進路


社会福祉士は、心身の障害などから、日常生活に支障がある人たちに、福祉に関するさまざまな相談に応じ、各種制度・施設の利用方法などをアドバイスしていくエキスパートです。
大学院に進んで、さらに専門的な能力を身につけることもできます。なお、臨床心理士受験資格の取得をめざすには、臨床心理士指定大学院への進学が必要です。
社会福祉士国家試験受験資格について
1.社会福祉士とは
社会福祉士は、昭和62年に制定された「社会福祉士及び介護福祉士法」(昭和62年法律第30号)により設けられた国家資格です。社会福祉士の仕事は、高齢者や身体上または精神上に障害のある人、また環境上の理由により日常生活に支障が生じる方々に対して、助言・指導その他の援助を行うことが主な内容となります。また、援助を必要とする方々の家族に対しても、相談に応じアドバイスを施していくことが大切になってきます。
一口に相談・援助に応じるといっても、その内容は非常に多岐にわたっています。本人や家族の相談に応じながら問題解決を図っていくには、コーディネーターとして対象者がどんなサービスを必要としているのかを把握し、援助に必要な知識や技術を駆使して助言・指導等を行い、また一方では、機関や施設と連絡を取りながら介護福祉士やホームヘルパーに情報を提供することが重要になります。また、看護師や医師ら医療専門家と連携しながら最適なサービスを提供することも、対象者とサービス提供者とのネットワークを構築するための重要な柱のひとつです。
2.社会福祉士が活躍する現場
社会福祉士が活躍する現場としては、老人福祉施設・身体障害者福祉施設や、児童相談所など、多岐にわたります。
- 社会福祉施設の職員として
- 老人福祉施設や身体障害者福祉施設などの社会福祉施設では、主に生活指導員としての活躍が期待されます。
- 社会福祉協議会の職員として
- 各都道府県や市区町村におかれた社会福祉協議会では、地域の社会福祉事業の発展や住民福祉の向上を目指し企画・運営を行う専門家としての活躍が期待されます。
- 行政機関の職員として
- 都道府県庁、市区役所、町村役場、福祉事務所、児童相談所など、公務員としての職種に期待される役割としては、主にケースワーカーとしての活躍が期待されます。
- 医療機関の職員として
- 病院や保健所などの医療機関においては、患者や家族の生活環境や精神状態を把握しながら問題解決に結びつける、医療ソーシャルワーカーとしての専門的役割が期待されます。